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2004.03.20

最初の授業。

 今日は「最初の授業」について書きたいと思います。ただ、これは塾講師としての「最初の授業」ではありません。私は数10人の家庭教師をやってきましたが、その家庭教師としての「最初の授業」です。

 まず、お母さんとは大体打ち合わせが済んでいます。どんな性格で何に困っていて、という内容を把握してから子供の部屋に入るわけです。子供はめっちゃ緊張しています。だって「知らない人」「勉強を強要する人」なわけですし(笑)。

 私は、最初の授業は勉強を教えません。何をするかというと、その子と一緒に「勉強部屋の片付け」をするのです。主に机周りですが、ゴミ袋やダンボールを用意し、一緒に始めます。触られるのが嫌なものは、本人にやらせます。

 マンガ、雑誌は手の届かないところへやります。もう読まないなら「捨てる箱」に入れます。次に、学校用の教科書やノートを一番近いところに固めます。そして塾や家庭教師で使う教材やノートも、別枠に固めます。

 そして文房具を整理します。どうも女子は使えない色や小物を溜め込んでいるので、それを使えるものをペン立てに入れ、使わないものを捨てたりまとめたりします。男子はロクな文房具を持っていない子もいるので、買うべきものをメモしていきます。きちんとした定規、ポストイット、細い赤ペン、蛍光ペンなど「何に使うか」を説明しながら揃えるように指示します。

 やばいのはプリント類です。男子小・中学生はほぼカバンと引き出しを“ブラックホール”と化しています。一度しまうとどこに行ったかわからなくなる…しかし、私は塾でも「プリント失くした」という言い訳を絶対に認めません。

「何?失くした?この世からキレイさっぱり消滅したのか?そんなわけないやろ!」と。物は相当なことがないと無くなったりしないのです。(自分にも言い聞かせ中)

 彼らは勉強時間の3分の1を物探しに費やしていたりします。そこで、クリアファイルや箱にとりあえずざくざく放り込めるように「学校連絡用」「一時保存」「科目別プリント」「塾用」「返ってきた小テスト」などの名前を貼っておきます。そして、机の周りやカバンの中のプリントを引っ張り出させて、全て積み上げ分類させます。

 それが終われば、机周りは「勉強の環境」が整います。一番近い試験の予定表や、予定が書き込めるカレンダーを用意させてそこに予定を書き込みます。目標を貼ったりすることもありますが、無理強いはしません。その子に合った環境作りをします。

 私の最初の授業は大量のゴミと“笑い”のうちに終わります。子供って何であんなにツッコミがいのあるもの溜め込んでるんでしょうね(笑)。

 「うわーいつのプリントやねん!」
 「この小テストひどいなー」
 「これって運動会の写真?」
 「何や、この使えへんペンは!」

 …などなど、一緒に作業をする中でとにかくしゃべります。いきなり机に向かって「さぁやろか」よりは、個性や苦手な教科の話、趣味や悩みまでも聞き出せて効果的です。私自身も大変楽しんでやっていました。

 家庭教師は本当に質の差が激しく、ひどい教師は子供にやらせておいてマンガを読んでいたり今なら携帯メールをやっていたり。カリキュラムに一貫性も無く、そして一番性質の悪い「子供のわからないところを代わりに答えを出すだけの人」に成り下がって、まったく本人の学力が上がらないケースもあります。

 家庭の方から、「最初の授業は机の片付けを」とお願いしてみるのも手かもしれません。また、家庭教師には必ずまめに子供の様子を聞くことです。褒めるだけのコメントはいらないと言っておけば、いろんな面で本音を聞きだしてくれます。…家庭教師についてもコツがあるので、折に触れてご紹介することにします。

 《余談》
 私の机周りはどうかと言うと…「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」なんて本が置いてあるぐらいだから、推して知るべしです。一緒に片付けてくれる家庭教師が必要なのは私自身です。人には言えるのに、なぜだろう(笑)。

 

 

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