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2004.04.22

エリート教師は使えない。

 唐突ですが、私の学歴を簡単にお話しておきます。

・小学校で大阪教育大学付属池田小を受験。試験に通るが抽選に落ちる。

・公立小で小3の間に2回も転校。(父親が会社を潰したため)

・名古屋の柄の悪い地域で、いじめに耐えつつ小学校時代を過ごす。

・このまま公立に進学すると、いじめが継続するのは確実だが受験するには遅すぎた。そこで中学に上がる際に別の区へ引越し。

・そこがやたらレベルの高い公立中学で、すっかり落ちこぼれに。

・名古屋では公立高校の方がハイレベル。内申が悪すぎて受験もさせてもらえず。偏差値40台の私立高校へ。

・その女子高の特進クラスに入れた。少しがんばれば、元の偏差値が悪い学校のため簡単に一番になれた(これには多少裏話があるが別の機会に)

・高2、高3と学年1位を続けながら、京大を目指して勉強をする。

・しかし最後まで数学が克服できず。センター試験200点中24点と言う自爆。残り教科が良かっただけに、京都府立大に出せば行けたのに、京大に願書を出してしまった。案の定、足切りを食らう。

・「京都の大学で古典を勉強したい」目標は、同志社大に受かったので何とか達成。

・大学に入ってからは歌舞伎とバイトの日々を過ごしてしまった。研究に興味を持ったのは1回生の時だけ。何の資格も取らず。教職も頭をかすめたが「体育がある」というしょぼい理由で取らなかった(ちょっと後悔)。

・中国語が後1点足りなかったら留年というヤバい状況でかろうじて卒業。

・就職活動はせず、バイト先の塾にそのまま入社。

 …つまり何が言いたいかというと、私は「賢くはなかった」ということです。唯一勉強のできた時期が高校の2・3年の時でしたが、なんぼ言っても学校のレベルが今偏差値表を見ても40~43の学校です。学内テストで偏差値110なんてのが出るのですぞ。(平均30点のテストで90点を取るとそうなる)

 ただ、全体にレベルが低くとも大変活気のある学校で(なんせ1学年18クラス・全部女ですし)、先生もユニークな人が多くていい学校でした。私は学校は偏差値ではないと今でも思っています。もし無理してハイレベルな高校に入っていたら、確実に落ちこぼれてやる気を無くしていたはずです。ちょっとやれば褒められた、それが自信につながって伸びた典型的な例だったと思います。私の落ちこぼれ人生は高校で変わった、と言っても過言ではありません。

 ここで大事なのは「私自身が通知表に1.2をつけた落ちこぼれ」だったということです。

 塾で校長をやっていると、たくさんの学生講師を面接して雇います。私は大学名はあまり気にしません。逆に「京大」とか「阪大」でそれも理系だとハラハラします。

 彼らは「わからない子の気持ちがわからない」のです。

 授業をモニターチェックしていると、こういった講師は

・言葉遣いが難しい。
・生徒の理解度を確かめずにどんどん先に行く。
・知識をひけらかす。

 この3点が非常に多く見られます。もちろんエリート大学の講師でも、バランス感覚を持った先生もいます。聞いてみると、一度は落ちこぼれ経験のある先生です。

 授業アンケートに「難しい」「早い」「わからない」と書かれて怒り出すのも、エリート教師に多い。プライドが高いからこちらが改善を要求してもなかなか直らない。あげくに生徒をバカにし出します。

 私もよく「あいつらバカだよ~」と言いますが、それは愛すべき子どもゆえの「おバカ」であって、エリート講師の言うバカは本当に「回路が俺と違うバカ・人種が違うバカ」なのです。

 家庭教師を選ぶ時なども「京大の先生だから」「東大の先生だから」と安心していると、痛い目に会うケースもあります。これらの教師は大学受験の際に雇ってこそ、受験生のモチベーションアップの観点からも効果が高いと思います。学校のレベルができない子をできるようにするには、向いてないことがあります。(全部では無いので、ちゃんとやってるエリート大学の教師の方怒らないように)

 授業中、先生の言ってることがわからない。時間が過ぎるのをノートの隅に落書きをしながら待つ子の気持ち。図形を眺めていても、どこに補助線を引いて解くのかわからない。実は「具体的に書きなさい」の「具体的」の意味を知らない…そんな子どもの気持ちを表情から読み取って、的確に授業や補習の中でで解消してやる。

 教師にとって知識以上に大切なのは、この「思いやる能力」です。また次回にでも、その能力について書いてみたいと思います。

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コメント

クロネコととさんこんにちわ。
「思いやる能力」というのは医療でも大事です。患者さんの立場全く構わずって先生いますし(滝汗)
 研究職の人に比較的多いですね。しかもそういう方に限って教鞭とってたり 苦笑
 ところで「思いやる能力」って非常に難しいですよね?手助けしすぎてもいけない、なめられてもいけないって。そこら辺の匙加減など是非読ませて頂きたいです。
 これからも更新楽しみにしております m(_ _)m

投稿: やす | 2004.04.22 10:55

こんにちは、エリート教師は使えないではなく、彼らは教師としてエリートではないわけですね。
自分ができるということと、出来るようにする能力は全く別物だということですよね。

要は人間の能力をどう見、どう言う用途にどう使いたいのかを見極めて(訓練しながら)使うということなのだろうと思いますね。

クロネコさんの主張はよくわかります
ただバイト教師を使って運用しなければ成り立たない塾産業ということを考えれば、今はどうバイト教師を戦力化するのかというノウハウの蓄積をなし得たところだけが勝ち残れるのではないかと思いますね。

教育と医療の現場はとても似ていると思います
そういうわけで最近は医療現場の運営方法に非常に興味があり
お勉強しています

プログはとても面白くいつも楽しみに拝見しています
がんばって

投稿: 涼人君 | 2004.04.22 14:29

やすさん、涼人君さん

 コメントありがとうございますm(__)m
 「思いやりの技術」について書こうと思ったら、まさにそのお手本のような映画を観てしまったので今日は「スクール オブ ロック」について書きました。

 技術以上に「子どもを理解したい」という思いが大事ですね。その思いを忙しい日常の中で、維持できる教師がどれだけいるかにかかっている気がします。学校でも、塾でも。あ、親もかな?

投稿: クロネコとと | 2004.04.24 00:24

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