子ども時代の愛読書・再収集計画。
先日からふと思い立って、子どものころ愛読していた本を再収集しようと思ってネットを徘徊しています。不思議なもので、文庫本で出直していてそれが安く手に入っても全くそそられません。当時のままのハードカバーで集めたいと考えています。記憶をたどりながらリストを作成し、手に入るものから徐々に集めて行こうと思っています。
さて、最初に手に入れたのは子どものころ何度も図書館で借りた「荒野にネコは生きぬいて」(文研じゅにべーる)です。前にこの日記を書いた時には廃刊だと出ていたのに、奇跡の復刊です。もうどれほど嬉しかったか。今目の前にあります。この本に向かう時、私は子どもに帰ります。
教師の目で読んでも、小学校4年生ぐらいから読めるようになりますのでぜひ読んでほしいお薦め本です。当時の読書感想文コンクールの課題図書になっていました。
飼い猫が捨てられて荒野でたくましく生き抜く話ですが、改めて読んでインパクトのあった箇所があります。自分の子どもが火事にあって死んだ後、主人公のネコが子ネコの死を実感する場面です。
「それ(子猫の死)がわかったのは向こう岸へ泳いでいって、べっこう色の子ネコの死体を見たときだった。黒こげになった死体をかぎあて、一本だけ焼け残った前足をなめたとき、はじめて、はっきりわかったのだ。灰色になった物体は自分の子どものにおいもしなければ味もしなかった。母ネコは、子ネコの死体のそばに長い間じっとうずくまって、あわれな声で鳴いた。」
動物的な感覚で書かれた表現ですが的確に「死が取り返しのつかないもの」だと表現しています。喪失の悲しみも、抑えた表現ながら感じ取れるはずです。私は子どものころ、「死んだ子猫の足を舐めてみる親猫の気持ち」が悲しくて、ここでいつも泣いていました。悲しかっただろうな、見たくなかっただろうな、なんで死んじゃったの?と思っただろうな、と。
久々に読んで、こういう読書は映像の何倍も力がある、と思いました。ぜひ、保護者の方も読んで一緒に分かち合ってもらえれば幸いです。本って、親がテレビやパソコンを見てばかりで何も読まなければ、子供は読みません。別々の本でいいので、一緒に読書をする夜があってもいいのではないかと思います。
さて、暗い話ばかりでなくもう一つ懐かしの絵本を購入しました
「ももいろのきりん」(福音館)
小学校1年生ぐらいから読めると思います。読み聞かせにもいいですね。私、この話が大好きで大好きで、さいごにキリンのキリカにるるこちゃんが書いてあげる家の真似して、画用紙にスリッパとか時計とか描いて遊んでいました。あんな画用紙ほしい!クレヨンの木もほしい!!キリカに乗りたい!!!
想像力の素晴らしさを教えてくれます。図書館ででも探してみてください。
その他、着々と集めているところです。とても幸せな気分になります。お父さんやお母さんの子どものころの愛読書を家に揃えてみるというのも、きっと楽しいですよ。
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コメント
いまごろのコメントですみません。
neigeさんのところで拝見し、飛んできました。
「ももいろのきりん」私も愛読してたんです!小学生低学年の時。
そして子どもにも買ってあげました!(しかしどこにあるのか?)
なんかうれしいな、で、書き込みしてしまいました。
投稿: でぼら | 2005.09.17 12:32
でぼらさん
バナナみたいなクレヨンですよ!
どんなに欲しかったか…
キリカを洗濯バサミで吊るして乾かすシーンとか、ドキドキしました。
思い出の絵本っていいですよね。私もいつか子どもができたら読ませたいです。
投稿: クロネコとと | 2005.09.24 13:22