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2004.07.28

家庭教師の思い出。

 関西ではトライに似たチラシ戦略で注目していた「ファイト」が倒産してしまいました。しかも賃金未払いや、教師が派遣されないままの家庭があるなどの問題を多数抱えて。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200407210022.html

 拡大路線が裏目に出たんでしょうか?経営者としても興味深いニュースでした。しかし被害者の学生や家庭はたまったものではない。「人の家に上がりこむ」というデリケートな仕事なのに、学生が誰でもできてしまうところに問題があります。そこは本部がびしっと管理しなくちゃいけないのですが、どうもしっかりした本部ではなかったようです。広告には美辞麗句を並べていただけに、虚しい結果です。皆さんも気をつけてください。

http://ita.tands.to/
 このサイトは業者の口コミから個人の家庭教師の紹介まで充実しているので、時々チェックしています。

 さて、私の家庭教師経験を、思い出してみようと思います。

 京都に出てきて一人暮らしを始めたばかり。とりあえずバイト雑誌を見て家庭教師業者に登録しました。すぐに派遣先が決まり、地図を片手に現地に向かいます。その子の情報は学年と性別だけ(笑)。今思えば悪徳家庭教師センターだったんでしょう。

 中2のその子は、英語が全くできない状態。1から英語を教えました。ここはお母さんがおっとりしていて、教え始めて1ヶ月もしたころに「そういえばこんなものを本部が送ってきてたんですけど…」と大量の教材を出してきました。びっくりです。家庭教師の契約は教材ありきで家庭教師はオマケだったのです。家庭教師なんて初めてで、見よう見真似で教材を自腹で買ってやらせていた私は教材の束を前に絶句しました。

 当時、本当にウブかったので「おめーらなんて商売してやがんだ!」と本部に怒鳴り込むこともできず、精いっぱい教材を研究して使おうとしました。バインダー式のわけわからない教材でしたが、テスト前などに活用できるようにしていました。本部は本当にマニュアルを渡さないし、その教材の存在もあまり積極的に言わないのです。不思議でした。

 結果的に、彼が無事に高校に合格するまで面倒を見ました。最初の家庭は忘れないです。アットホームでいい家でした。

 そうして件数をこなしているうちに、ある時期から口コミでセンターを通さずに依頼が来るようになり、常に3~5件抱えていました。家庭教師の面白いところは、家庭を目の当たりにできることです。環境・親子の会話・生活時間帯・兄弟との関わりなどが絡み合って、教育においてこういう結果が生まれるんだなぁと大変勉強になりました。毎週、家庭訪問をしているようなものです。

 ただ仲良くなりすぎるとベビーシッターみたいに呼ばれるようになって、困ったこともあります。食事が用意してあって「勉強の後、息子(小3)と娘(4歳)をお風呂に入れて寝かしつけてください」なんて頼まれて、お母さんはどこかに出かけてしまったり…。

 本当にたくさんの子供を見てきましたが、私が信頼されたとすれば思い当たる理由があります。「家庭教師がいない時間の子ども」が変わるように工夫をしていたこと。某大手ではサービスとしてやっていますが、勉強しない子には一緒にスケジュールを立て、「勉強をしているはず」の時間に電話をしてビビらせる。家庭教師は「勉強をさせる人」であって「答えを教える人」ではないのです。

 家庭教師は一対一で、しかも子供のテリトリーで勉強していますから「宿題ができなかった」などの言い訳に甘くなりがちです。しかし、教師がいいお兄さん、お姉さんに成り下がってしまっては効果も出ない。子供の相談相手になりながらも、モチベーションをアップさせて持続し、共に目標のために努力を続けるのが家庭教師です。

 テスト前は本人も必死ですからやることは明確です。でも、テスト対策しかできない家庭教師は2流です。テストでない期間に克服する課題や受験勉強の指針を与え、授業の時に効果を出すために予習をしてテストを作ってくるのがプロ教師。しかし当時の私を思い起こしても、びしっとノウハウを指導してくれる本部が無ければなかなか学生気分は抜けません。

 「大学のテストで休ませてくれ」と子供のテスト前に言う家庭教師は最悪ですが、後を絶ちません。学生時代、家庭教師の話しになると「俺は問題集をやらせておいて、漫画読んでる」「大学のレポート書いてる」「寝てる」なんてヒドイ話が花盛りになっていたものです。

 私はさすがにそこまで酷くなかったですが「嬉しがって学校の話をしてくる子供を、どこで止めて勉強に向かわせるか」のタイミングをなかなか掴めない時期がありました。しかし1回生の方がまだ受験したてで色んなことを覚えているので、経験が浅いからダメとも言い切れません。中学入試などは生半可な大学生では厳しいですから、単科のプロを使い分けるといいのではないでしょうか。 

 余談ですが、家庭教師で思い出すことに「おやつ」があります。別に出すのは義務ではありませんが、その家のお約束やお母さんの見栄が垣間見えて面白いものです。

 最高傑作は「コーヒーとスルメ」です。ホットコーヒーの横に“さきいか”ですよ!

 …しばらく子供を観察していると、ごく当たり前に食べ始めました。この家では定番なんだな、と思ってありがたくいただきました。うーむ、味については…オススメできない組み合わせでした(笑)。

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 くろねこ国語塾・イベント授業の報告をアップしています。
 http://www.kikaku-ya.net/kuroneko/
 添削の答えも届き始めて、楽しく採点しています。1週間ぐらいお待ち下さいm(__)m

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くろねこ@国語塾というブログがあります。 大阪の方で国語の先生をやられている(先生以外のお仕事もされてるみたい)方が書いて見えるブログです。 僕はこのブログ... [続きを読む]

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