俳句授業・実況中継(2)~春の季語
今日は前回の続きで、春の季語を教えます。
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「そんなら、今から入試に出る季語を黒板にまとめるからね。びっくりするなよ。俳句って江戸時代に完成したって話したよな。だからな、今のカレンダーとは季節が違ってんねん。まずそっから覚えよか。黒板を縦に四つに区切るから、ノートを1ページ分、縦線で4つに区切ってや」
※ここで黒板を4つに割り、それぞれに「春」「夏」「秋」「冬」と書きます。
「びっくりするなよ、昔は一月から春なんやで。今でもな、正月に『新春かくし芸大会』とか『迎春』とか言うやろ。あれは昔の名残。とにかく『今の1・2・3月は春』!細かく言うと、ちょっと違う月も混じってくるねんけどまずは『1・2・3は春』で覚えてな。そんならよく出るのを書いていくし、君らもノートの『春』のところに書いていってや。たくさんあるから、アホみたいなでっかい字で書くなよ」
-《板書》--------------
春(1~3月)
春雨(はるさめ)・春風・春雷(しゅんらい)
桜・花・花見・桜散る・椿(つばき)・つくし
うぐいす・雲雀(ひばり)・雀の子・さえずり・蛙(かわず/かえる)
霞(かすみ)・朧月夜(おぼろづきよ)・山笑う・雪残る・雪とけて・水温む(みずぬるむ)
田植え・入学式・卒業式
〔新年〕 新年・初夢・雑煮・新春・正月・元旦・鏡開き・初もうで
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「最初の行のはみんな『春』ってついてるから簡単やね。春に降る雨、春に吹く風、春に鳴る雷。次に『花』は年中咲いとるけど、やっぱり桜がばーっと咲くし春が代表やね。椿は冬の花っぽいけど、漢字見たら春ってわかるな。せっかくやし漢字で覚えよう!…よし、『うぐいす』ってどう鳴くか言えるか?佐々木どう?」
佐々木「えー『ほーほけきょ』?」
「そうそう!春先に鳴くやね。じゃぁ『ひばり』ってどんな鳥か見たことある人ー?(ほとんどいないです)…そっかー知らんかー。これは春に出てきて、急にばーっと高いところまで飛んで『ピパピパ、ピパリ』みたいに鳴くから『ピパリ』で『ひばり』って呼ばれるようになったんやって。字が『雲』と『雀』なんは高いところまで飛ぶからやねん。ついでに『さえずり』は鳥の名前じゃなくて鳥がちゅんちゅん鳴くことやな。鳥は年中鳴くけど、『さえずり』春の季語やから覚えておこう。
「さー次の話やけど、『カエル』は要注意やねー。どうもあいつって水辺におるし夏のような気がせぇへん?でもな、春に冬眠から覚めてバリバリ活動するんで昔の人は『カエル』を見ると『あー春やなぁ』って思ったんやって。よく出る季語っていうのは結局のところ、入試によく出る俳句に出てくる季語のことやからね、蛙関係は多いよ。『古池や蛙跳びこむ水の音』なんて、秋っぽいイメージあるけど、蛙が出てくるしこれは絶対に春の俳句。それから『かわず』っていう古い読み方もあるから、両方しっかり覚えよう」
「さー次に行こう。『霞』は字が難しいからもう1回大きく書いとこう。これはぼんやりした薄いうすい雲のこと。春になってあったかくなったら、水蒸気がいっぱい出てくるのは理科で習ってわかるよな。暖かいと液体も気体になりやすい。だから山とかに水蒸気がかかってぼんやりして見えるのを『霞立つ』とか『霞がかかる』って言う。お月様に霞がかかってぼやあっと見えるのが“朧月夜”。漢字は書けなくていいけど、春の季語だってことはセットで覚ておこう。
「この『山笑う』っておもろいなあ。ほんまに笑ったら怖いなあ。これはいろんな生き物が活動しだして、芽が出たり花が咲いたりして山がにぎやかになること。久保、こういう表現技法をなんて言うんやった?」
久保「え~っと…」
「ほら、人間じゃないもんが人間の動作するような奴。『ペンが走る』とかさ」
久保「あっ、『擬人法』!」
「その通り!“山眠る”っていうのもあるんやで。いつの季節かわかるか?」
何人か「…冬?」
「そうやね。みんな眠ってしまうからね。それから危険なのがコレ。『雪残る』と『雪とけて』。…雪につられると痛い目に会うから気をつけよう!雪が『まだ』残ってる、というのは春先やな。冬は雪があって当たり前。残ってるのが気になるのは春。『雪とけて』も溶けるのは暖かくなったから。だからこの2つは『雪』が入っていても春の季語になるねん。『水温む』は字を見て分かるとおり『水が温かくなること』。夏じゃなくて春なので、勘違いせんといてな。後は『入学式』とかは春の行事やね」
「それから、ちょっと分けて書いてあるのがこの『新年』にあたる季語。季節の選択肢に入ってる時は正月関係は『新年』に入れるねんけど、入試にはあまり出ないかな。基本的には春の季語だから、『季語が表している季節を答えなさい』と言われたら『春』でいいよ」
「いっぺんに説明したから息切れしそう?…今まで知らなかった鳥や物の名前と、『カエル』に注意するのが春のポイント。で、しつこいようやけど『今の1・2・3月』が春やで!」
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本当は夏まで書こうと思ったら、結構な量でしたm(__)m
細かいこというと色々とまだ教えたいものもあるのですが、「入試に出る」という観点でこれだけ押さえておけば大丈夫かな、という物に絞っています。問題演習をしながら増やしていく感じです。
バリバリの関西弁で読みづらいと思いますが、だいたいこんな風に進行していますのでそのまま掲載しました。次は夏に行きたいと思います。


Comments
はじめまして。質問なんですが、入学式は4月なのになぜ1~3月の春の季語に入るのでしょうか。
Posted by: sss | 2007.08.08 at 10:07 PM
sssさん
文中での説明が足りませんでしたm(__)m
「入学式」「卒業式」は新暦になってから定着した行事なので、今の感覚でそのまま「春」となります。
Posted by: とと | 2007.08.10 at 01:21 PM