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2005.03.10

漢字学習のツボ~短文で覚えよう

 ご無沙汰しています。色々と忙しく、書きたくてもなかなか書けない状況でした。前から書こう書こうと思っていた漢字の直しの方法について、少しまとめておきたいと思います。実況中継風ですので言葉はよろしくないですが、ご容赦をm(__)m

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 「今日は漢字の宿題のやり方を説明するから、ノートを出してな。…準備できた?漢字の宿題は、まず毎週小テストがあるからその漢字を覚えてくること。これは提出しなくてもいい。後で説明するけど、いろんな覚え方があるから好きなように覚えておいで」

「さて、宿題は小テストが終わってから。小テストをやったら“間違いなおし”が宿題になるやろ。先生は優しいから『10回書き!』とか『20回書き!』とか言わん。たった1回でいい。その代わり『最高の字』で『文ごと』書いてくるのがルールやで」

-〔板書〕――――――――――――――――――――――――

漢字の勉強方法

(1)書いて覚える
   ・いらない紙に大きく書いて正しく覚えよう。
   ・自分でテストをして確認しよう。

(2)小テストを受ける
   ・「速くきれいに」書くことを意識しよう。
   ・友達の採点はていねいにしよう。
   ・「なぜ」間違えたか確認しよう。
    (例)ハネがなかった/送りがなを間違えた/覚えてない

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「ここまでは、君たちの責任でやること。大事なのはカンニングしてまで満点を取ることじゃない。小テストでずっと満点でも、身についてなかったら本番で思いだせへんやろ。どんどん間違えてもええけど、それは『覚えてこなくていい』っていう意味でもない。『いくらなんでもこの点はとってもらわな』という点より悪かったら、仕方ないけど宿題が増えるから、そのつもりで勉強してな。小テストは受験の時に『速くきれいに』書く練習にもなるから、トメ・ハネ・ハライをええかげんにせんように書こう」

「テストは終わってからが大事。またノートの続きを書いてな」

-〔板書〕――――――――――――――――――――――――

(3)直しをする
   ・「漢字直しノート」=自分だけの問題集を作ろう
    日付を書く
    テストや問題集の名前を書く
    後でテストができるように、見本の通りに書く
   ・意味がわからない時には調べてメモする
   ・「最高の字」で書く
   ・学校の小テストや模擬試験で間違えた漢字をどんどん書こう

  【直しノート見本】

kanji3 

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「間違えた漢字をその日に覚えなおしてくれるのが一番。でも人間ってそれほど賢くないから、まずは『間違えた漢字をノートに覚えておいてもらう』方法がこの宿題のやり方やねん。だからとにかく最高の字で書くこと。時々下のところを隠してテストすれば『自分専用問題集』になる。塾の小テストだけじゃなくて、模擬試験や学校のテストで間違えた漢字も全部一緒のノートに書くと、間違えた漢字はぜーんぶこのノートに入ってることになるよな。うひょー最強(笑)!試験の前には下のところを隠してテストすれば確認できるね」

「それから大事なのは『漢字は使えるようになって“覚えた”ことになる』ということ。『関心』って漢字を習っても、意味を理解していないとこの言葉で文を作れない。漢字で大事なのはどんな形をしているとか、そこをハネなきゃいけないかということ以上に『どんな意味を表しているか』やねん。英語やったら(Aを書く)これがどんな意味かなんてないやろ。でも「木」やったら(黒板に「木」と書く)一目みて頭の中に何のことか絵が浮かぶやんか。これ見て何が浮かぶかノートの隅に絵で書いてごらん(みんな“木”の絵を書くのを確認)。そうそう、一文字やのに意味も表してるのが漢字のすごいところやな」

「漢字は発音と意味の両方を表しているから、『形』『読み方』『意味』をセットで覚えないといかんのに、君達は10回書きなんかだと『形』だけをぼーっと手を動かして書いてることが多いから、覚えられへんねん。こういうのやったことあるんちゃうの」

(木へんだけ先に10回書いて、その後につくりの「交」を10回書く)
 ※だいたい身に覚えがあるらしく、笑います。

「こんなん、鼻歌歌いながらできるわ。それでは意味を覚えられへん。文章や単語の中で使えて初めて覚えられたことになるねん。この字で熟語作れるかな、思いついた人どうぞ」

生徒「学校!」「校舎」「高校」「下校」「そんなら登校」

「そうやね、大体『学校に関係する意味で使われているな』ってわかるな。じゃあさっきの『関心』で短い文を作ってごらん。意味がわかってないとできないよ」

「よし、じゃあいくつか言ってもらおう」

生徒「ぼくはゲームに関心がある」

「おぉ、いい感じやね。この『関心』の『関』に送り仮名をつけて読めるかな?」

生徒「えーっと、『関わる(かかわる)』」

「せやね。そうすると『関心』っていうのは心が関わりたがっているという意味やな。君はゲームともっと関わりたいと思ってるわけだ。他にこういうのがあんねんけど『大きな犬に関心する』…これは大きな犬に関わりたいのか?危ないで(笑)。これはこっちの『感心』や。『心が感動する』方やから『うわー大きいなぁ』と驚いてる気持ちを表す言葉やね。どうしても大きな犬に関わりを持ちたかったら『大きな犬に関心を持つ』と書けばいい」

「これは決まりの言い方みたいなもんで『関心する』とは言わないけれども『関心を持つ』という言い方はできる。逆に『感心を持つ』という言い方はしない(書いてみせる)。こういう言い方の癖も、文ごと覚えるようにすると身につく。漢字だけただ書いていても覚えられない。とにかく『漢字は意味が大事!』と思って直しをやってきてな。じゃぁ、今日の小テストの直しを1問だけ一緒にやってみよう」

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 大体、最初の授業でこういう話をします。どこかでも似たようなこと書いたかしゃべったかしていると思いますが、今回は画像付きですので参考にしてみてください。昔はこの「下を折ってマイ問題集を作る」というより「ノートに覚えさせる」という意味が強く「お土産ノート」と呼んでいたのですが、よく考えれば最初からテストができるように残す方が得だな、と思ってこの形で指導するようになりました。ルーズリーフでやると必要なページを持ち歩けるので、無くさない子(←重要)にはお勧めです。

 私は定期テストも大学入試の英熟語(特に穴埋め)や日本史もこの「ルーズリーフ3分の1折(または2分の1折)」で突破しました。「マイ問題集」は丁寧な字で作ってる時が勉強なんだな、と思います。むやみに回数書きで疲弊するより、この方法を推奨していますが色ペンゴテゴテで辞書引きに時間がかかるようなら、上手に時間を割り振ってやるようにしてください。

 たった1回書きなだけに、明らかに手抜きな字で書いてくると「ハァ?これが最高の字?目が腐る!書き直し!」と叱られることになります(笑)。まずは「自分の間違いを一箇所に集約する」行為は必要だと思っています。短文で覚えると語彙力も確実に向上します。最初のステップにどうぞ。


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コメント

長女の時には字に関して時間をわざわざ割く必要がなかったのに、長男の順番になってその汚さに愕然。たとえ覚えててもこの字じゃ×だわ、という×が続出。そういう子にたとえ30回書かせてもちっとも改まらないのですよねぇ・・・
前回のイベント授業の時に教えていただいた「最高の字で」「文ごと」を実践することで少しはハネやハライがマシになってきた様です。(時々「目が腐る」字で書いている事もありますが)
直しノートの形式、このようにテスト形式にするといいですね。これはやっていなかったので早速実践したいと思います。
いつもとと先生のブログはすぐ実践できて効果があることばかりなのでとても役に立ってます。ありがとうございます。これからもいろいろ教えて下さいませ。またイベント授業の企画もぜひぜひお願いします!!

投稿: ymd | 2005.03.10 10:53

ムチャクチャ助かりました!大変参考になります。
うちの塾の小学生の漢字力があまりにも低いので「漢字補完計画」なるものを発動したのですが、言いっぱなしでまだ何もできていませんでした…。今日からさっそく実行してみようと思います!

投稿: four-x | 2005.03.11 09:24

>ymdさん

>直しノートの形式、このようにテスト形式にするといいですね。これはやっていなかったので早速実践したいと思います。

ぜひ!活用してください。イベント授業は色々と多忙ですが、少し暖かくなったらやりたいと思っています。記述をやりたいですねー。

>four-xさん

>うちの塾の小学生の漢字力があまりにも低いので「漢字補完計画」なるものを発動したのですが、言いっぱなしでまだ何もできていませんでした…。

ノートを一冊用意させるだけでいいので、簡単ですぐできてちゃんと受験まで使えます!お役に立てて良かったです(^o^)丿楽しんでノートを作ってください。

投稿: とと | 2005.03.14 00:40

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