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2006.10.19

教育再生会議について。

 NHK関西でのテレビ出演は「教育パパ」をテーマにした特集へのコメントでした。私が収入の主軸を担っていることもあり「父親の役割・母親の役割」を分けること自体をナンセンスだと思っています。その個人的な意見は横に置いておいて、以下の3つを伝えるように努めました。

 

 

(1)子どもの居場所を奪うほど追い詰めない
(2)自分の子ども時代を忘れず共感する
(3)受験の結果でなく過程を評価する

 

 

 私は中学入試に全面賛成はできませんが、取り組まざるを得ないケースがあることも理解しており、それでお金をいただいてきた塾側の人間でもあります。

 

 だから必死になる保護者の気持ちもわかります。それを踏まえた上で、以上の3点は忘れずに取り組んでもらいたい、と願っています。
 

 

※私の受験に対する考え方は、バックナンバーでご理解いただければ幸いです。
http://www.kuroneko-kokugo.com/study.htm

 

 

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 さて、今日は「教育再生会議」について。

 

 とりあえず、ネタだと信じたかった「『女王の教室』主演の天海祐希さんに、教育再生会議への参加を打診」が本当だったと知って、頭がクラクラしました。情けない…プロデューサーや脚本家ならまだしも…断られて当然でしょう。ドラマの世界と現実の区別もつかないなんて。

 

 

 私が一番注目しているのは「京都市教育委員会の教育長」がメンバーに入っていることです。「堀川の奇跡」…税金でアホみたいにゴージャスな学校を建てて、塾や中学校に必死で営業をかけて優秀な生徒を集めて作った新設コース。堀川・嵯峨野の特別コース立ち上げのころ、私は塾の現場にいました。

 

 堀川対策の小論文講座を作るなど手探りの対策をしていましたが、結局は難度の高い問題をクリアできる「塾でお金をかけて勉強をした子」が受かります。確かに、堀川高校は3年後に劇的な進学実績を出しました。そのため、ますます志望者の競争は激化。進学塾はこぞって対策コースを売り物にします。その一方で、京都の一般の公立高校は相変わらず、低迷している。

 

 

 自力で学校の勉強をきちんとやっていても、公立エリート校の恩恵は受けられない

 

 
 ただしこの学校に関しては、私が現場やその後の卒業生からの話で少し偏って見ている面もあります。現在、色々と取材をして情報を集約しているところです。教育長のインタビューの内容を読むと、建設的ですし再生の可能性を感じます。

 

 

 しかし現場では、本当に京都市の改革を「成功」と思っているのか。

 

 

 先月会った塾講師は、中高一貫校も含めて公立が受験生を集める状況に対して「今まで無関係だった層まで受験に参加して、塾の食い物にされている」と憤り、京都市内の私立高校の理事長は「京都市は少子化に対して公立の統合などで私立を守る気は無い。むしろ優秀な生徒を奪ってより私学の生き残りを妨げている」と嘆いていました。

 

 
 エリート校は必要です。法律・医学・科学・ITなどのジャンルはハイレベルの学力が無ければ進化させることができない。そして税金を払っている国民が普通の教育を受けて、自活できるように育てる必要もあります。LD/ADHDの子どものサポートも課題です。音楽もスポーツも情操教育も必要でしょう。これらの才能を伸ばす子どももいます。起業家教育や職育もテーマになります。私自身、社会という大海で仕事をもらう苦しみを日々感じています。そこでは学歴は一切関係ありません。しかしコミュニケーション能力やマネジメント能力が必要です。

 

 

 教育には色んな側面があります。
 だからそれぞれのパーツに分けて専門家がチームを作る必要がある。

 

 ただ、教育再生会議のメンバーの顔ぶれを見ると全部「ごった煮」になっています。
 そうなると、自ずと課題に優先順位がつけられてしまう。

 

 公立エリート校の増殖か?
 公立教育の底上げか?
 道徳教育?キャリア教育? 
 

 

 「会議の内容はいちいち公開しない」とのことですが、見守る側も再生会議を全否定をするつもりで見ているわけではありません(メンバー決めの過程で失望しかかってるのは事実ですが)。とにかく現状を見て、具体的に動いてほしい。

 

 塾であれ学校であれ、現場の教師は目の前の子どもの指導で精一杯ですし、それが上手くいけば安心してしまう側面もある。だからこそ現場の意見を集約して議論したり、世に問うたりする人たちは必要。

 

 

 だから「現場の代理会議」であってほしい。議事録を公開して、その度に保護者・教師・教育産業従事者など現場の意見をネットなどで集約してはどうだろうかと思います。

 

 

 初回の教育再生会議・新聞記事はこちら
 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20061019ur02.htm

 

 
 こういった根本的な教育の議論(特に教育困難校についてなど)は、取材をしても発表できる場がないので、ここで時々書いてみたいと思います。教師や塾関係者・保護者や生徒を問わず、ぜひ情報やご意見をいただければ幸いです。

 

 

 

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「日経Kids+」11月号「最高の家庭学習」でここでご紹介した漢字&しりとりゲームが紹介されました。完全版は以下にあります。ぜひやってみてください。

 

 

子どもと遊ぶ!漢字ゲーム「熟語を作ろう」
http://toto.cocolog-nifty.com/kokugo/2003/12/post_2.html

 

子どもと遊ぶ!漢字ゲーム「漢字のかくれんぼ」
http://toto.cocolog-nifty.com/kokugo/2004/07/post.html

 

しりとりをしよう!
http://toto.cocolog-nifty.com/kokugo/2004/08/post_4.html

 

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◆くろねこ@国語塾:役立つ厳選バックナンバーはこちら
http://www.kuroneko-kokugo.com/study.htm

 

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